祈りの旅

日本のどこかでアルゼンチンタンゴを踊っている女のブログです。

助けて。何から?

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公園の樹々が、緑を手放し、みるみる軽くなって。

瑞々しかった時の執着など無しに。いやそれは、自然にとっては、当たり前なのですけれど。

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木肌が捲れて剥がれている銀杏の樹がありました。銀杏の幹は、賢者が長い時を経て岩や樹と成り果てたかのように、深い皺が刻まれゴツゴツとしているのに。剥がれているそこはとても滑らかなのでした。

 

 

わたしは何も持たざるものです。その空っぽさを常に感じます。

秋の空はどこまでも抜けるようです。

殊更同性にたいしての劣等感がすさまじく、自分自身が本当に、醜くて厭わしい。

このまま、誰も愛さずに、家庭を築かずに死んでいくのかと思うと恐ろしいです。今の世の中、それが人の全てではないとよく言われていますが、それでも、わたしの願いは古くさいものに他なりません。

わたしが死んでも、誰も気が付かないでしょう。何も持てない生活を、あまりに過ごしすぎてしまいました。

品性と美徳の無い世の中にも、つかれました。品性より、美徳より、今の世の中とは優先すべきものが沢山あるようです。

空気がなくて、苦しいです。きれいな水が飲めなくて、苦しいです。

もし、誰か、尊いかたが。わたしに、生きててほしいとおっしゃってくださったならいいのに。誰か良いかたが、わたしを受け入れてくださったら、良いのに。

身体の中のものを、清らかな泉で、すべて綺麗にして。ひとつひとつを丁寧に干して、待っていたい。

でも女にはあまりに、時間がない。何も持たないわたしから、細胞が少しずつ、流れていく。自らの濡れた髪で、首を括ってしまおうか。わたしの従順な、長く流れる髪で。ないてうめいて。ないてうめいて。水底まで沈んでようやく、心が静かになれるだろうか。

 

⭐︎

 

進撃の巨人』のアニメ最終話を観ました。原作は読んで無いのでまったく初見でした。

繋がりが欲しかった、繋がりが愛おしかった、繋がりを何一つ捨てることが出来なかった始祖ユミルがかなしく、とても好きになってしまいました。

あと、アルミン役の井上麻里奈さんの演技に心打たれました。演者さんって、本当にすごいなあ。